ソニーがVAIO事業を売却するという残念な報道が世間を賑わせました。

わたし「元」ソニオタでした。

初めて買ったPCはNECのキャンビー(なつかしい)でしたが、実質的に「使った」といえるパソコンは2代目として購入したVAIOのノート(505シリーズ)でした。VAIO505 当時PCといえば白(乳白色)か黒しかなく大変無骨な印象でしたが、VAIOはグレー(正式には何という色なんだろう)の色使い、洗練されたフォルム、無駄のないコンパクトさ、どれをとってもまぶしかったことを覚えています。決して安くはなかったのですが、大枚をはたいてこれを買うぞ、という期分にさせてくれたのです。 3台目は、ドッキングステーションつき、次は、ソニースタイルでオーダーメイド注文したワインレッドのタイプT タイプT(これの天板がワインレッドのタイプ) その次もソニースタイルで購入、自分で使う物以外に、事務局用にもオレンジのVAIOを導入していました。うちに来た初めてのブルーレイプレイヤーはこれ(TP1)でした。 VAIO-TP1 わたしは、まぎれもなく自他共に認めるソニオタでした。PDAではクリエを使い、デジカメではサイバーショットやα、携帯音楽プレイヤーはウォークマンをまよいもなく購入していました。

アップルへの転向

でも、あいつが出てきたんですね。そう、Appleの連中が。 初代iPadを皮切りに、iPhone4、MacBookPro、MacBookAirと、我が家のソニー製品が次々とアップル製品に置き換わっていきました。 でも、矛盾するようですが、ソニーにはがんばってほしかった。いつか復活してほしかった。紛れもなく若い頃のあこがれでした。「ソニースタイル」は文字通りわたしのライフスタイルに多大な影響を与えてくれました。 どこでボタンを掛け違っちゃったんでしょうね。

わたしだけじゃない「元」ソニオタ

興味深いのは、このように「ソニオタ」→「アップル厨」の流れが多いこと多いこと。 ここから何かわかることはないでしょうか?

・ソニーが示したかったコンセプトは他者でも代替可能であった

ソニースタイルは生活のあらゆる場面でソニー製品を根付かせることを目標にしていたように思います。他者の追随を許さない勢いに見えたものの、あとから来た黒船アップルが同じコンセプトでやってきてしまいました。

・ベクトルが同じコンセプト商品でそれを超えるものが出ると、ユーザーはこれまでの蓄積した資産を放棄しても乗り越えてしまう

ソニーは、メモリースティックや音楽の保存形式であるATRAC方式など、独自のフォーマットを取ることがよくあります。これは蓄積した資産を自社製品にしか利用できないようにするわけで、一見囲い込みに非常に有用に思えるのですが、一旦他形式に流れてしまうとそれにあらがうことは事実上不可能です。 わたしはウォークマンをもっていたときに、周遊していたCDをATRAC形式で保存していましたので、iPhoneに乗り換えることを当初ものすごく悩みました。でも一度割り切ると、逆方向への回帰はありえなくなってしまいます。

・単独の商品(群)ではなく、同一のコンセプト戦略を持っているブランドは、いちど流出してしまうと再び勢いを取り戻すのはむずかしい

ソニオタはソニー製品にこだわっていた以上、いちどアップルに移行すると、今度はアップル製品にこだわってしまいます。 昨年の景気回復に伴い息を吹き返した日本の他社にはこういう傾向はあまり見られません。東芝やNEC、富士通のユーザーは比較的他社との間で流動する傾向にあるように思われます。 逆説的ですが、孤高のブランドを構築したが故という見方をするのはうがちすぎでしょうか? 今後、かつての勢いを取り戻すのは容易ではないかも知れません。 でも、いつか復活してほしいですね。いまでもWindowsPCを買えといわれるとVAIOを検討しますからね。いわれないけど。

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