川崎の弁護士 伊藤です。
縁があって某ライオンズクラブの末席に加えていただいているのですが、時折、よそのクラブの方々との交流があります。
で、そういった方々に名刺交換しながら挨拶するのですが、私が弁護士だと知ると、過去に依頼した弁護士の悪口が結構出てくるんですね。
解決に対する不満の「なかみ」
筆頭(ワースト1)は、費用が高いということ(よその弁護士の費用についてはコメントしませんw)。
まあ、これは想定内。
次いで多いのが、解決が不本意な内容だったということなんですね。
判決で負けたというのであれば仕方がありません。
そもそも難しい事案だったのかもしれませんし、法律的な組み立て(構成)に難があったのかもしれません。
弁護士の「格」は解決に影響するか
問題は、和解で解決した事案についてです。
特に中小企業の社長の方だと、自分の弁護士と相手の弁護士の「格」の違いを気にされることがあるようです。
「相手に通知出したら、有名事務所がついて、弁護士の名前がずらーっと載った返事が返ってきちゃってさあ。ウチの弁護士がびびっちゃって、すぐ和解で終わっちゃったよ。」
「相手の顧問弁護士は、元検察官で●●(役所)なんかにも顔が利くから、法律なんて関係なく、何でもできちゃうんだよね。」
「向こうの弁護士は、ウチよりも20期くらい上だから強く言えないみたいなんだよなあ。」(なぜか「期」についてはご存じ)
などなど。
結論から言うと、弁護士はそういった事情は気にしません。
むしろ、一般の方がそういう見方をしているんだと驚くと思います。
弁護士が依頼者を説得するとき
ただ、弁護士が依頼者を説得して和解に持っていくことはあります。
これは和解をすることが依頼者のためになる(利益になる/不利益を回避する)という場合です。
和解の条件の場合もありますし、回収の可能性の場合もあります。
たとえば、ここで和解せずに判決に持ち込めば金額が少し上がるかもしれない、しかしながら相手方が今にも破産しそうだ、和解で分割払いの合意をしておけば、その方法にしたがっては払ってくるだろう、というような場合には、和解を勧めるでしょう。
他にも表に出てこない条件や条件に加えない方が有利な事柄など、判断の基準は事案によって様々です。
逆に言えば、依頼者の利益から離れた、相手方弁護士の属性だったり、人間関係だったりで依頼者を説得することはありません。
何らかの事情や計算で、依頼者のためになると考えた和解だったが、依頼者の側でそうは考えていなかったということです。
弁護士って、案外依頼者がどこに不満を持っているのか分かりにくいものです。
聞いてもらえれば、簡単に答えられるものを遠慮されて、お互いに誤解をしたままという不幸を招かないために、コミュニケーションを密に取ることを心がけたいと思います。自戒も込めて。
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