毎日長い距離を走ってはいない，川崎（じもと）の弁護士　伊藤諭　です。

今日は趣味の書評

毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる！　月間たった80㎞で2時間46分！ 超効率的トレーニング法 (ソフトバンク新書)

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吉岡 利貢 ソフトバンククリエイティブ 2011-09-20
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非常にそのまんまなタイトルですが，日々のジョギングに多少マンネリを感じていた私には新しい気づきを得るきっかけになりました。
日本人ランナーは走りすぎ
ロンドンオリンピックでは，男子の中本選手が6位入賞という成績を収めましたが，その他の選手は男女ともに期待通りの成績とはいきませんでした。
本書は2011年初版なので，ロンドンオリンピックはもちろん言及していませんが，かつてはお家芸と言われたマラソンで日本人選手が思うような成績を残すことができなくなっています。
筆者はその原因としてなんと「走りすぎ」ということを述べています。
日本のランナーは月間1000キロを超える走り込みをしているそうですが，世界のトップランナーはせいぜい600キロから800キロ程度（もちろん例外はあるのでしょうが）であるとのことです。
「走りすぎ」で何が問題なのか。
まず挙げられるのが，故障のリスク。ランニング時には，体重の2賠から3倍の着地衝撃があるそうで，距離を走ることそれ自体で故障のリスクが高まります。市民ランナーレベルであれば，月間240キロから250キロを超えたあたりで故障者が増えるとのことです。
感覚的にも非常に納得のできる理由ですね。
次の問題として，運動強度の低下を指摘しています。
ランニングのパフォーマンスを上げる方程式として「量（走る距離）×強度（走るスピード）」で負荷をコントロールする必要があるのですが，量にこだわるあまり強度を上げられなくなって，かえってパフォーマンスが低下するという悪循環になりかねないとのことです。
実は私自身も距離信仰に陥っていたのかもしれないなと反省しています。
昨年11月に走ったハーフマラソンでは，1時間36分
今年3月に走ったハーフマラソンでは，1時間37分
4月に走ったハーフマラソンでは，1時間45分（ただし荒天という条件）
と，それなりに走っていたつもりでも，パフォーマンスがむしろ落ちているのです。
11月と3月ではたった1分しか違わないのかもしれませんが，体感的には11月のほうがはるかに楽に走れていました。
ただただ漫然と距離を走っていれば何とかなるという意識は捨て，パフォーマンスを上げるトレーニングの必要性を感じていた中で，本書に出会いました。
自転車トレーニングで速くなる
本書の目玉がここ。
要するに，自転車を使って正しいトレーニングをすることで，故障の心配が少なく，効率的なパフォーマンス向上につなげるというものです。
私は自転車は持ってませんし，ロードバイクなんぞに手を出してしまったら，性格上モノそのものにのめり込んでしまうことは明らかだったので，これまで見ないようにしていました。
ところが，本書を読んで，スポーツジムのエアロバイクを試しに漕いでみたところ，確かにマンネリランニングでは最近あまり感じられなくなった大腿四頭筋やハムストリングスに心地よい張りを感じることを発見しました。
正しい乗り方や具体的なトレーニング方法についてはぜひ本書をお読みください。
LSDは必要ない？ 
さらに，これまでの常識をひっくり返されたのはここ。
LSDとは，怪しいクスリの名前ではなく「Long Slow Distance」の略で，長い距離をゆっくり走るトレーニング方法のことです。
どの入門書にもLSDの有用性は書いてますし，私の中の常識でもLSDは必要なモノだと思い込んでいました。Slowという点にすがり，ばててくると「よし，ここからはLSD」などと免罪符のようにも使ってました。
筆者は，LSDについて，トレーニング時間が十分に取れない市民ランナーが無理にする必要はない。かえってランニングエコノミー（内容は本書を確認してください）が低下し，故障のリスクも負うことになると指摘しています。
やはり，レースでのパフォーマンスを上げるという目的であれば，短時間で効率的かつ安全な方法を実践したいですね。
 日本のマラソンはどうしたら強くなれるのか？
最後に，日本のマラソンが今後強くなるにはどうしたらいいかという指摘をしています。
筆者は，弱くなった原因に「駅伝」を挙げています。
たしか，藤原新選手も似たようなことを言っていたなあとおもって，興味深く読みました。
本書は，これまでの通説とは違うことを書いてあるので，使い方については各人のリスクで行っていただくことは当然ですが，私はたいへん興味深く読ませていただました。はやくレースに出たいですね。特に東京マラソン。
私の使用しているアプリ
私が普段走るときは，次のアプリを起動しています。

Nike+ Running App
カテゴリ: ヘルスケア／フィットネス
価格: 無料
RunKeeper – GPS Running, Walking, Cycling and more! App
カテゴリ: ヘルスケア／フィットネス
価格: 無料
Runmeter GPS Running Stopwatch App
カテゴリ: ヘルスケア／フィットネス
価格: ￥250

さらに，これとは別にアシックスがこのようなアプリを出していることが最近分かりました。

アシックスの公式ページでプランを設定でき，効率的なトレーニングをすることができそうです。実際に試すのはこれからですが。

My ASICS (Version 1.3.0) App
カテゴリ: ヘルスケア／フィットネス
価格: 無料
デベロッパ名: ASICS Corporation
リリース日: 2011/12/17
対応デバイス: iPad Wi-Fi+3G / iPhone 3G / iPad 2 Wi-Fi+3G / iPhone 3GS / iPhone 4
現Ver.の平均評価: (4.5 / 4件の評価)
通算の平均評価: (4.5 / 11件の評価)
Game Center: 非対応

My ASICS