川崎の弁護士 伊藤諭 です。
さて、ご存じの通り、公職選挙法が改正され、選挙権年齢が現行の20歳から18歳に引き下げられました。平成28年夏の参議院選挙から適用になる見込みです。
18歳選挙権、成立 来夏の参院選から適用へ:朝日新聞デジタル
ところで、同じ20歳を基準にしていたものの中に、裁判員があります。
いわゆる裁判員法には次のような規定があり、裁判員の候補者は衆議院の選挙権を有するものとされております。
もともと、裁判員奉加できたとき、「20歳以上」とせずに「衆議院議員の選挙権を持つもの」という回りくどい規定の仕方をしたのは、将来的に衆議院議員選挙権年齢が変更された場合に、自働的に裁判員候補者の年齢も変更できるようにという、テクニカルな規定の仕方だったと思うんですよね。
私が裁判員法のセミナーをしたときには、この規定について「今後公職選挙法が改正されて選挙権年齢が変更されたら裁判員の年齢も自動的に変更されますね」と説明していました。
ところが、今回、こんな附則が設けられて、「当面の間」18歳以上20歳未満のものについては裁判員に選ばれないことになりました。
公職選挙法等の一部を改正する法律案 – 衆議院
(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の適用の特例)
(附則)第十条 年齢満十八年以上満二十年未満の者については、当分の間、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)第十五条第一項各号に掲げる者とみなして、同法の規定を適用する。
ちなみに、検察審査会や民生委員にも選ばれません。
18歳以上の未成年者には選挙権だけを与えたかったみたいですね。
18歳以上の未成年者が裁判員に選ばれることはあるのでしょうか?https://www.s-dori-law.com/sdoriblog/ito/831
Posted by 市役所通り法律事務所 on 2015年7月27日
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