はじめに

どうもこんにちは、弁護士法人ASKです。

昨今、様々な補助金・助成金が発表されるとともに、その内容も緊急事態宣言の発出・解除などの情勢の変化により、頻繁に更新されています。

そこで、本ブログでは、経済産業省系の主要な補助金3種を整理・比較してみます。御社にとって適切な補助金を選ぶ一助となれば幸いです。

  経産省系3補助金 概要紹介

  • ⑴ 持続化補助金

ア 概要

小規模事業者が作成した経営計画に基づいて行う販路開拓の取組をサポート。

イ 使用例

  • ・商品を宣伝したい
  • ・ホームページを開設したい
  • ・展示会出店したい

ウ 助成内容

補助率2/3 補助額上限50万円

エ スケジュール

5回受付締切 202164(当日消印有効)

6回受付締切 2021101日(当日消印有効)

7回受付締切 202224日(当日消印有効)

 

⑵ IT導入補助金

ア 概要

日々の業務の効率化や自動化のためのITツールの導入をサポート。

イ 使用例

  • ・ITで経営状況を「見える化」したい。(販売管理システム導入)
  • ・ITで業務を効率化したい。(勤怠管理ツール導入)
  • ・ITで働き方改革をしたい。(業務日誌等のデジタル化)

 

ウ 助成内容

補助率1/2 補助金額30万円~450万円

エ スケジュール

IT導入支援事業者の登録申請

2021325日(木)受付開始2021630日(水)1700

・交付申請

202147日(水)受付開始~終了時期は後日案内予定

1次締切分 締切日 514日(金)1700(予定)

 

  • ⑶ ものづくり補助金

ア 概要

ものづくりやサービスの新事業を創出するために、革新的な設備投資やサービスの開発、試作品の開発などをサポート。

イ 使用例

  • ・夫婦で営業するカフェが「クッキー生地の食べられるコーヒーカップ」を開発。補助金を活用して「可食容器製造機械」を導入。
  • ・果樹園を経営する農家が補助金を活用して、地域特産品の金柑を密閉冷凍するための「急速冷凍機」を導入。
  • ・ネット通販により売上減少に悩む寝具店が店舗販売を強化するため、補助金を活用して寝心地を計測するセンサーを導入。

ウ 補助内容

補助率 中小企業1/2、小規模事業者2/3 補助金額100万円~1,000万円

エ スケジュール(6次締切)

公募開始日 令和3222() 17

申請開始日 令和3415() 17

申請締切日 令和3513() 17

 

  •  上記3補助金の比較・コロナ特例枠

    • ⑴ 比較

ア 持続化補助金

対象が小規模事業者(常時使用する従業員数が20人(商業・サービス業は、5人)以下の商工業者)であることが特徴です。そのため、他の制度と比較して補助金額が低額になっています。

小規模事業者による、比較的小規模の投資の際の利用に適しています。

イ IT導入補助金

事前に登録されたITツールの導入が補助対象となること、当該ITツールの供給業者IT導入支援事業者)との連携による申請となることが大きな特徴です。

このため、実際には、IT導入支援事業者の側から、補助金の適用により低額での導入が可能という提案がなされることも多いでしょう。

ウ ものづくり補助金

新商品開発や新生産方式の導入などの経営革新のための費用が対象となります。このため、比較的大規模な設備投資などが想定され、補助額が比較的多額となっています。

  • ⑵ コロナ特例枠

いずれの補助金も、コロナ特例枠(名称は、「低感染リスク型ビジネス枠」)が設定され、一般枠と比較して優遇されています。

ア 持続化補助金(※昨年度の内容です。今年度は、令和33月公募開始予定です)

補助額上限 100万円

補助率 (類型A2/3(類型BまたはC3/4

イ IT導入補助金

補助率2/3

ウ ものづくり補助金

補助率2/3

広告宣伝・販売促進費をも補助対象に。

低感染リスク型ビジネス枠で不採択になっても、通常枠で優先的に採択

 

  •  おわりに

コロナ特例枠の財源は補正予算である上、今年はかつてない予算規模の事業再構築補助金(ものづくり補助金の約1,000億円に比し、約1兆円)が始まります。

そのため、コロナ特例枠の運用がいつまでつづくか、不透明なところです。

また、各補助金に共通する傾向ですが、各年度の公募において、回を追うごとに、採択率が下がります

参考:ものづくり補助金 採択率(グローバル展開型を除く)

1次締切62.4%、2次締切57.1%、3次締切38.0%、4次締切31.2

以上より、自社の方針に応じた補助金を選定し、早期の申請を検討されることをお勧めいたします。

弊所では、IT導入補助金の検討事例や持続化補助金の採択事例もございます。以下のフォーム等から、お気軽にご相談ください。